「独立」「起業」はサラリーマンにとって憧れだが、いろんな意味でハードルが高いものだ。
そんな中、サラリーマンであることのメリットを保持しつつ起業欲を満たすことができるのが週末起業の良いところでもある。
既に「週末起業するなら●●をする!」と決めている、そもそもやりたい事が明確になっている人もいると思うが、週末起業そのものに挑戦したいものの「一体何をしたらいいんだろう?」と悩んでいる人も多いのではないだろうか。
ずっとサラリーマンとして会社勤めしてきた人のほとんどは「独立とか起業とか知識も経験も自信もないし、やりたいことや楽しいことをやりたいけど上手くいくんだろうか…」と思うだろう。
しかし、そんなに不安にならなくても大丈夫だ。
サラリーマンは日々会社で働いている間に、知らず知らずのうちに「週末起業」に必要なたくさんの経験を積んでいるのだ。
週末起業を始める時、何をするか決める前に、これから説明する「能力の棚卸し」を必ず行おう。
そうすることで、今まで気づかなかった自分に秘められた可能性に気づいたり、確信をもって「これをやるんだ!」と決めることができる。
「週末起業」を成功させるポイント
別記事の「週末起業を成功させる8つの守るべきルール」を守った上での話になるが
・楽しいこと、好きなこと、得意な事をやる
・限られた時間でやる
・初期投資しない
・赤字にならない
特にこのあたりが週末起業を上手くやっていく重要なポイントになる。
ちなみに、ホリエモンこと堀江貴文氏は起業・ビジネスを成功させるための条件として以下の4つを挙げている。
①小資本で始められる。
②在庫がない(あるいは少ない)
③利益率が高い
④毎月の定期収入が確保できる
彼自身のことを崇拝している訳ではないが、少なくとも間違いなく私より優秀で頭も切れて、スケールの大きい本物の起業家なので、私のミニマムな週末起業と比べること自体が間違っているが、この4原則は全く同感だ。
「週末起業」はリスクを避けよう
スモールスタートかもしれないが、これらのルールや原則を守りながら週末起業を実践することで
・安全に始められる
・仮に失敗しても痛手ではない
という状況が確保できる。
家庭を持つサラリーマンは自分自身はもとより家族の生活も守らなければならないので、ギャンブル的な起業は避けるべきだ。
また、少額でもいいのでなるべく早期にマネタイズ(収益化)できるビジネスが良い。
週末起業の場合は、まず金額の大小よりもどれだけ早く収益が上がるか、少額でも定期収入化できるか、というところが大切になってくる。
少額でもマネタイズすることで俄然やる気が湧いてくるし、継続することができるが、逆にいつまで経っても少しも収益にならないと心が先に折れて、途中で挫折してしまうことも多い。
「週末起業」はやりたい事をやるべき
本題ですが、週末起業では自分にとって「楽しいこと、好きな事、得意なこと」、つまりやりたい事をやるのが王道だ。
しかし、ずっとやりたいと思っていた事をいざやってみると、「こんなもんか…」なんて思ってしまった経験はないだろうか?
私は今までの人生で何回もある。
何が言いたいかというと、「それは本当にあなたにとってやりたい事なのか?本当に好きなことなのか?」ということだ。
よく聞くパターンですと、週末起業や副業で好きな事をやると言えば
・週末だけのカフェ運営
・移動販売(たこ焼き屋、ラーメン屋台、弁当など)
・エステやネイルなどの個人サロン
・ネットショップ(アクセサリーや手製品の販売)
・オークション・フリマ(せどり)
・ブログ運営、アフィリエイト
・投資(株、FX、不動産、仮想通貨など)
このほかにもたくさんの候補があると思います。
しかし、何をやるにしても「週末起業をする、成功させる」には、まず自分には何ができるのか、何が好きなのか、何が得意で何が不得手なのか、など自分と向き合い、自分を深く知る事が重要になる。
いくらやりたい事があっても、自分に出来ない事や、全く知見が無いものは「不可能」とは言わないがビジネスとして成立し、競合に勝ち、収益に繋がるまでには相当な時間と努力を要するだろう。
何をやるか決める前に必ず「能力の棚卸し」をしよう
「自分自身は何が好きなのか」「何がしたいのか」に加え
・何が得意で何が不得手なのか
・何ができるのか
・今までどんな経験を積んできたのか
・他人と比べて何が秀でているのか
など、自覚がないものも含め、自分自身の持つポテンシャルを主観・客観視し、自分の持っている能力の棚卸し・整理をすることが重要です。
そのヒントとして、今までの人生を振り返り、
・自分のやってきたことや成し遂げたことは何なのか、
・今まで一番夢中になれたのは何か
・今まで一番嫌だったことは何か
そうやってひとつずつ紙に箇条書きで書き出したり、エクセルを使って整理することで、今まで自分自身では気づかなかった「自分の可能性」や「自分の特性」を発見することができる。
ありとあらゆる自分自身の特性や生まれてから今日までの様々な経験を書き出し、その項目を掛け合わせることで、自分に出来る事や向いていることなど、自分自身のポテンシャルが見えてくる。
能力の掛け合わせで何をやるか決める
能力の棚卸しが終わったら、いよいよ何をやるかを決めていく。
ピックアップした自分の能力や特性をいろんな組み合わせで掛け合わせて、その結果出来ることは何なのかを考え導き出していこう。
そしてそれが自分自身「やりたい!」「挑戦したい!」と素直に思えるものでないとダメだ。
そうでないと継続することもできないだろうし、続けたところで競合には勝てないだろう。
逆に、ひとつの能力で他人と競うよりも、掛け合わせの能力のほうが自分だけの強みになるケースが多くなり、成功する確率もぐっと高まる。
最近はどの分野でもそうだが、週末起業も例外ではなく
①他者を圧倒する抜きんでた専門性がある
②AもBも出来る、といったマルチな能力がある
のどちらかがないと、競争に勝てなくなってきている。
特に①についてはそう簡単にはなれないだろう。
長い時間をかけて勉強や鍛錬を積まないと体得できないものが多いです。
一方、②はどうだろうか。
今まで積み重ねてきた経験や能力などの組み合わせ・掛け合わせによって思わぬ能力につながることがある。
例えば、「英語が話せる」だけであれば、ただの通訳だが(それでも凄いが…)
「英語が話せる」×「京都の町や歴史に詳しい」といった感じで組み合わせると、「外国人向けに通訳兼京都のガイド」みたいなことができてしまう。
その他にも掛け合わせは無限といっていいほどあるので、自身の経験や特性の掛け合わせから導き出してほしい。
誰にとって役立つのか?競合は?
そうやって、「自分に何ができるのか」を洗い出した上で、週末起業で何をやるかを決める訳ですが、最後にひとつ重要なことがある。
それは、「今から自分がやろうとしている事は誰にとって役に立つのか?」を考えること。
つまり、ニーズがあるのか無いのか、ということだ。
いくら自分にいろんな能力があったとしても、それを必要としている人がいないのであれば、ビジネスは成立しない。
また、競合がいるかいないかも重要なポイントだ。
残念ながら、現代社会では様々なビジネス・サービスが存在するので、いわゆる「ブルーオーシャン」のような全く競合がいない世界はなかなか見当たらないのが実情だろう。
しかし、それでもなるべく競合が少ない分野であるに越したことはないので、しっかりと調査しよう。
調査した上で、競合が多い場合や、既にすごく強い競合がいる場合はその分野を諦めて他のアイデアにしたほうが得策と言えるだろう。
また、同じ分野であっても少し軸をずらすことで成功することもある。
例えば、「市街地×20代女性」をターゲットに何かをしようと考えていた時に、調査した結果競合が多かった場合、「郊外×30代」とかにエリアと年代を少しずつ変えて調査してみる訳だ。
そうすることで、思わぬブルーオーシャンが見つかる事もある。
こうした「縦軸×横軸」をずらしたり、「掛け合わせる組み合わせを入れ替える」ことにより、当初のビジネスアイデアとは少しずれたフィールドで商機を見出すことは多い。
まとめ
週末起業は「やりたい事をやる!」が王道だ。
しかし、本当に心の底からやりたい事なのか、しっかりと自分自身を見直すことが大切でもある。
また、能力の棚卸しは本当の自分を知ることができ、きっと週末起業に限らずあなたにとってプラスになるだろう。
そして、必ず「誰にとって役立つのか」「競合はどれくらいいるのか?」を調査しよう。
いくら良いビジネスやサービスでもニーズがなければ何の意味もないし、大手企業などの競合が多い場合は太刀打ちできない。
しっかりと状況を見極めて判断しよう。